学校をあらためて外から見る

教師の仕事

私たちの生活の中で、近くで毎日見ていると、意外に気付かないことがあります。

小中学生の子どもたちにしばらく会わないと、「身体」だけでなく「心」の成長に驚かされるものです。

今回は次の3つのお話をもとにして、学校を外から見ていただきます。

1 校内に紙飛行機が落ちていたら・・・

2 自分が働く(または子どもを通わせている)学校をチェックしてみましょう

3 ◯◯ができれば、何でもできる!!

1 校内に紙飛行機が落ちていたら・・・

最近はほとんど見なくなりましたが、「校内に紙飛行機が落ちていたら、気を付けろ。」と中学校初任の頃、先輩によく言われました。

校内暴力の嵐が吹き荒れていた時代に教師となった先輩方が経験から学んだことです。

それには次のような理由がありました。

・子どもが紙飛行機を飛ばす  →  勉強が面白くないことも理由の一因

・紙飛行機が落ちる        →  所有者不明のゴミによる環境悪化

・だれも拾わない          →  子どもの心が荒れ、教師も指導に手が回らない

                       (自ら掃除をする余裕もない?教師の心も・・・)

時代は異なりますが、学級崩壊の兆候として、教室内のゴミの散乱があります。教師が進んでゴミを拾う姿を見せ、子どもを指導し、できたら褒めてあげましょう。

2 自分が働く(または子どもを通わせている)学校をチェックしてみましょう

職業柄、学校に行くと、つい見てしまうものがあります。

それは

・下駄箱のくつのかかと

・雑巾掛け(雑巾が掛けられ洗濯ばさみなどで止められているもの)

・教室後ろのロッカー(個人の私物が収められ、中の見えるもの)

かつて子どもの心が荒れてしまった学校では

外履きと内履きの区別はなく、上履きや外履きはかかとを踏み潰して履くのが当たり前。

雑巾掛けからポトリと落ちた雑巾は誰も拾わず、ロッカーや机の中には置き道具の数々と丸められたテスト用紙や紙の切れ端がありました。

このような光景を最初から望む教師や子どもはいるはずもなく、どちらも苦しんだ結果が、その教室の姿になったのです。

この3つのポイントに教師の指導がしっかりと入り、子どもが伸び伸びと学習している姿を見ると、私は安心し、うれしくなります。

保護者の方も、学校を訪れる際、お子さんの様子とこの3つのポイントをご覧になってください。

教師の油断や力不足のせいもありますが、学校全体にこのような様子が見られた時、家庭や地域の助けを学校が必要としているサインだと思います。

3 ◯◯ができれば、何でもできる!!

「元気ですか〜!!」「元気があれば・・・・」のフレーズではありません。

私が自分を含めて教師、ひいては学校による子どもへの指導のバロメーターとして見るものが2つあります。

それは・・

「そうじ」と「自習」です。

なぜ、その2つなのか?

簡単に言えば、「サボる気なら、いくらでもサボれる。」からです。

言い換えれば、強制されてできても意味がなく、子どもは「やらされている。」という意識の外に出ることができません。

現場で奮闘する教師やお子さんを学校に通わせている保護者の皆様も、時には外から学校を見てみることが大切だと、私は考えます。

その学校の素晴らしいところだけでなく、課題も見えてくるはずです。そして、その課題を克服するため教師、保護者、地域が力を合わせてこそ、よい子が育つと思います。

タイトルとURLをコピーしました